再び酒に手を出してしまう瞬間・・ その時「アルコール依存者の脳内」は一体どうなっているのか!?

昨日の記事では、私の半年間の断酒経験から、「断酒継続を阻む3大要因」について書いてみました。

1)ストレス

2)孤独な環境

3)焦げるような喉の渇き

特にその中でも、1)ストレスと2)孤独な環境、この2つのコンボが発生すると非常に危険な状態になります。

まさに断酒継続の大ピンチです。

私自身も、このコンボによって打ち負かされました。

断酒を断念して再び酒に手を出してしまう瞬間・・

この時、我々アルコール依存者の脳内は一体どのような状態になっているのか。

今日はこのことについて考えてみたいと思います。

まずは正常な状態から。

天秤1

脳内には「興奮系のグルタミン酸」と「抑制系のGABA」という2つの神経伝達物質が存在します。

そして上の図のように、この2つのバランスが取れているのが「精神の安定している状態」と言えます。

ここで酒を飲むと、脳内にどのような変化が生ずるかと言うと・・

天秤2

アルコールによって「抑制系」のGABAの働きが活発となります。

反対に「興奮系」のグルタミン酸の働きは小さくなります。

酒を飲むと気分が落ち着き、リラックス出来るのはこうした働きに因ります。

上図は、まさにそのような状態です。

ただし飲みすぎると抑制の効果が強くなりすぎて眠くなってしまったりもします。

皆さん誰しもが経験のあることでしょう。

ところで、私も含めアルコール依存者は滅多なことでは休肝日等は設けません。

とにかく毎日、酒を飲み続けます。

一般的に、ビールなら大瓶で1本半のアルコールを分解するには、1日7時間の睡眠が必要と言われています。

我々アルコール依存症者は、当然このラインを軽く突破してしまいます。

そうすると体内に24時間アルコールが残ってしまうことになり、文字通り酒漬けの状態で毎日を過ごすことになってしまいます。

では、その時の脳の状態はどのようになっているのかと言うと・・

天秤2

24時間、体内にアルコールが残っているため、常に抑制系のGABAの働きが強い状態が続いています。

ただしアルコール依存者にも日常があります。

たとえ二日酔いで体内にアルコールが残っていたとしても、日中は仕事やら何やらと、それなりに脳は働かせなければなりません。

では、どうするか・・

天秤1

脳を正常な状態に戻そうとする力が働きます。

すなわち、「興奮系であるグルタミン酸」の働きを強め、抑制系とのバランスを保とうとする力が働きます。

こうして体内にアルコールが残った状態であっても、何とか興奮系と抑制系のバランスを保つことで、脳が正常に機能します。

しかしながら、このような日々が続くと、アルコール依存者の体内ではグルタミン酸(興奮系)の効果を強めようとする作用が、恒常的に働くようになっていきます。

では、こうしたアルコール依存者が一念発起して断酒を決意した場合はどうなるか・・

天秤3

これまで24時間365日、常に体内に居座っていたアルコールという存在が消えてなくなります。

その結果、「抑制系であるGABA」の働きが通常に戻ります。

一方で、これまでの長年の飲酒習慣により「興奮系であるグルタミン酸」の働きを常に強めるという作用は依然残っています。

結果、今度は「興奮系であるグルタミン酸」の働きが強すぎて、バランスが取れないという上図のような状態になってしまいます。

こうした状況に置かれたアルコール依存者は一体どういった行動に出るのか・・

強烈に酒を欲します。

酒を飲みアルコールを体内に取り入れることで、再度「抑制系のGABA」の働きを強め、脳内のバランスを保ちたいという意識が強く働きます。

そしてその誘惑に屈して、以前の私のように酒を飲んでしまうと・・

天秤1

望んだとおりに抑制系GABAの働きが強まると同時に興奮系が抑制されることで、一時的に脳内のバランスが保たれることになります。

酒を飲むことで気分が落ち着く・・

まさに麻薬です・・

では今回私が使用している「レグテクト」はこの過程で、どこに作用してくるのでしょうか。

レグテクトは「飲酒欲求の抑制剤」と言われます。

「酒を飲みたいという欲求」自体を抑える薬です。

作用するのはズバリ、この局面です。

天秤3

死ぬ思いで断酒を決行し、何とか数日間酒を抜くことに成功したアルコール依存者の脳内は上図のような状態になっています。

すなわち「興奮系であるグルタミン酸が過剰な状態」になっており、抑制系とのバランスが崩れてしまっている。

その結果、何とか脳内のバランスを正常に戻そうとして、強烈に酒を求めます。

ここでレグテクトを飲むとどうなるか。

天秤1

レグテクトには、この興奮系であるグルタミン酸の働きを抑制する効果があります。

その結果、脳内のバランスが保たれ、強烈な飲酒欲求が治まることになります。

ここまでがレグテクトの「理論上の働き」です。

では私がここ数日間レグテクトを実際に使用してみて、こうした効果を感じるかと言いますと・・

これが驚いたことに、「それなりの効果」を感じています。

前にも書きましたが、私は酒を何とか1日絶つことが出来れば、相当の程度でアルコールに対する欲求が低下するタイプだと自分では思っています。

ただしそうは言っても、ふとした瞬間に「酒を飲んで脳が麻痺する、あの感覚」が懐かしく思い出されることはあります。

冒頭で書いた「断酒継続を阻む3大要因」の強烈コンボと、この飲酒欲求が重なった時、人は再び「酒」というパンドラの箱を開けてしまうのかも知れません。

今回まだ数日が経過しただけではありますが、実際にレグテクトを使用して断酒を行ってみると、そうした酒に対する軽い欲求すら出てこないように思います。

もしこの効果が長く持続するのであれば、今後も必ず訪れるであろう幾多のストレスに直面した際、強烈に酒を求める気持ちがかなり軽減されるのではないかという期待も出てきました。

以前、精神科にてシアナマイドとレグテクトを処方してもらう時のことを記事にしました。

(「レグテクト」 果たしてこの薬はアルコール依存症にとっての特効薬となりうるのか!?)

この記事で書いているように、「シアナマイド」と「レグテクト」、この2つの薬のうち、どちらか一方しか使用できないとすれば、私は間違いなく「シアナマイド」を選びます。

「レグテクト」のみ単独で断酒を継続する自信は正直ないからです。

ただし「シアナマイド」と合わせて使用するという条件付であれば、この「レグテクト」は確かに断酒継続にとって、心強い味方になってくれる存在であると現時点では思っています。

では、どんな薬にもつきものである副作用についてはどうなのか。

この点は、また明日以降の記事にしていきたいと思います。

※ブログ応援のつもりで、是非クリックよろしくお願いします!

にほんブログ村 酒ブログ 禁酒・断酒へ
にほんブログ村

再び酒に手を出してしまう瞬間・・ その時「アルコール依存者の脳内」は一体どうなっているのか!?” への1件のコメント

コメントは受け付けていません。