「吉原物語17」家賃が払えず不動産業者から逃げ回る日々・・

吉原の風景3久々に吉原物語です。

前回の記事はこちらになります。

(「吉原物語16」終わりの始まり。夜逃げしかない・・)

2010年9月の始めに人夫の仕事を投げ出し、そこから働きもせず、更には就職活動をすることもなく、手持ちの金でちびちびと酒を飲むという無為な生活が続いていました。

こんなことをしていれば手持ちの金が日に日に減っていくのは当然です。

まさに「座して死を待つ」状態でした。

そしてとうとう、手持ちの金が完全に尽きてしまいます。

何とか働かずに金を得る手段はないものか・・

そこでたどり着いた結論が、「部屋にある売れそうなもの、例えば買ったばかりのパソコンやモニターを店に買い取ってもらう」ということでした。

そして幾ばくかの現金を手にする。

その現金は当然の如く日々の飲み代に消えていく・・

このような生活が続いていました。

そしてとうとう恐怖の10月がやって来てしまいます。

10月分の家賃は前月の9月中に振り込まないといけないのですが、当然ながらそのような金はなく、振り込みは出来ていません。

10月1日に突然不動産業者が部屋まで取り立てに来て、「払えないなら出て行け」と言われても何も文句も言える立場じゃない、そのように思いながらも何も打開策はなく、10月1日の日中は怖くて部屋にいることも出来ず、1円パチンコで時間を潰しました。

パチンコ屋の閉店後、手持ちの金に余裕があれば、家に帰らずにネットカフェ等で夜を越したいところでしたが、当然ながらそのような余裕はなく、本当は怖くて仕方がありませんでしたが、夜中の12時くらいに自宅まで戻ってきました。

部屋のドアに督促の貼紙でもされているんじゃないだろうかと恐る恐る部屋の前まで辿り着きます。

そしてドアの前に立った瞬間・・

実際には特に何も変わった様子はありませんでした。

貼り紙等もされていません。

相変わらず携帯電話の電源は切ったままにしており、留守電のメッセージを確認する度胸もないため、不動産業者から今日連絡があったのかどうかについても何もわからない、そして何もわかりたくもないという現実逃避ぶりで、少なくともこの時間なら明日の朝までは誰も押し掛けてはこないだろうという安心感から少しホッとしました。

そして24時間営業のスーパーで買っておいた総額500円程度の酒・つまみ・カップラーメンをひとりちびちびと飲み進めていきます。

希望も何もない、ただひたすら現実から目を反らしただけの無為な日々です。

安い缶チューハイで少し酔っ払い、そして更に安いカップめんで腹を満たした私は、そのまま眠りにつきます。

そして翌10月2日の朝が来ます。

今日こそは不動産業者が督促に来るのではないだろうか。

怖くて午前中には部屋を飛び出します。

昨日と同じくパチンコ屋に入り浸りです。

ちなみに福岡のパチンコ屋は東京や大阪等、大都市のパチンコ屋ほど世知辛くないところもあって、豪華な休憩スペースというか、座って漫画が読めるような設備を整えてくれている店が結構あります。

パチンコを打つ金がなくなれば、そうした休憩スペースで時間を潰すことも出来ることから、私と同じように半ホームレスのような得体の知れない人間が集まっており、少し異様な雰囲気ではありましたが、当時の私にとっては非常に有り難く、貴重な場所でした。

そして2日の日も夜11時を迎えます。

パチンコ屋が閉店となり、金の無い私には行くあてはありません。

結局、怖いけれども自宅に戻るしか選択肢がありません。

今日こそはドアに貼紙だとか手紙だとかがあるかもしれない・・

恐る恐る自宅に戻ります。

実際に部屋に戻ってみると、今日も特に変わったところはありませんでした。

不動産業者からの手紙等も特にありません。

ホッと胸を撫で下ろし、そして昨日同様に総額500円程度の晩酌です。

そして翌3日の朝。

同じ日々の繰り返しです。

意外なことに1週間を過ぎても2週間を過ぎても、特に不動産業者からの手紙等は届くことはありませんでした。

午前中に部屋を飛び出して、そのままパチンコ屋で1日を過ごし、夜中の24時くらいに家に戻ってくるという生活。

結局、この間不動産業者から直接の督促を受けることはありませんでした。

この大きな理由の一つは携帯の電源をずっとオフのままにしていたということもあるでしょう。

不動産業者は携帯の方にはさすがに連絡を何度かはしたはずです。

ただ私は留守電が入っているかどうかすら一度も確認することなく、そうこうしているうちに携帯料金の未払いにより携帯自体が止められてしまいました。

そして手持ちの金を何とか工面したい私は、最終的にこの携帯電話すら売ってしまいます。

この携帯は人夫生活を始めて3ヵ月程が経過した頃に、何とか頑張って買ったものでした。

ただ買ったといっても、たしか24ヶ月の分割後払いで携帯料金に加算されて請求される、そうした割賦契約での購入だったように思います。

今はおそらく、こうした本体代金未払いの携帯端末というのは店でも買い取り対象から外されると思うのですが、当時はそこまで厳しくなく、何か確認書のようなものを書いた記憶はありますが、とりあえずその場で買い取ってくれて、5千円程度の現金にはなったように記憶しています。

話を戻します。

家賃が払えないけれども、かと言って他に逃げ出すための資金もない、なので毎晩日付が変わるくらいの時刻になって恐る恐る部屋に戻る。

そうした日々が2週間ほど続きましたが、この間特に不動産屋に直接詰められる機会もなく、結果的に無為な日々がダラダラと継続していました。

そうこうするうちに、10月も後半に突入です。

これまでと同様に無為な逃亡者のような生活を送っていた私にとうとう転機が訪れました。

たしか10月の最終週くらいだったのではないかと記憶しています。

ただ、その転機というのは不動産業者によってもたらされたものではありませんでした。

ということで、今回はここまでにします。

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